
新ブランド「やさしい鰻」販売開始
やさしい鰻??なんぞや?

【うな基代表より】
お客様に、より美味しく、安心して召し上がっていただくために
いつも「うな基」をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。代表の筧(かけい)でございます。
本日は、私たちが命を懸けて向き合っている鰻の「焼き」。
そして新しく生まれた「やさしい鰻」への想いをお話しさせてください。
「焼き一生」という果てなき道
鰻の焼きには「焼き一生」という言葉があるほど、途轍もなく奥深い世界があります。 うな基では炭火を使い、一尾一尾の状態(厚み、脂のノリ、時期)を見極めながら、30分弱かけてじっくりと焼き上げます。
皮はパリッと、身はふわっと。関西焼きです。
鰻の焼きの基本は、「鰻自身の脂で骨を揚げ、溶かす」イメージです。そうすることで、骨が気にならないほど香ばしく仕上がります。これが職人としての私の自信であり、うなぎ屋としての矜持でした。
職人としての葛藤と、ある「事件」
これまで私は「鰻には多少の小骨があって当たり前。それを承知で召し上がっていただくものだ」と考えていました。しかしある日、一本のお電話をいただいたのです。
「子供の口に骨が刺さってしまって……」
そのお客様は決して怒ることなく、「容器に注意書きもあるし、クレームではない。ただ、こういうことがあったと伝えたかっただけです」と、丁寧にお話しくださいました。
その優しさに触れたとき、何とも言えない申し訳なさが込み上げてきました。「注意書きがあるから」と、お子様に我慢をさせて良いはずがない。次の日から、鰻を焼くのが怖くなるほどの衝撃を受けました。
挑戦した「やさしい鰻」の誕生
「もっと鰻を身近なものに、大切な人に食べさせたいと思える鰻を」という原点に立ち返り、たどり着いたのが「やさしい鰻」です。
手間とコストがかかるため、通常この価格帯では難しいことですが、最高品質の国産鰻に以下の処理を施すことに決めました。
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骨切り: 特殊な刃物で全体を細かく処理(見た目はそのままです)。
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骨抜き: 背骨周りの無数の骨を、一本ずつ手作業の骨抜きで除去。
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焼き: 従来通り、骨を溶かし切る独自の炭火焼きを徹底。
※手作業のため完全にゼロとは言い切れませんが、驚くほど「ふわふわ」で口当たりの良い仕上がりになりました。
代表より皆様へ
この「骨抜き処理」は、現在無料で提供させていただいております。 厳しいご時世ではありますが、できる限りこの価格のまま、皆様に喜んでいただけるよう踏ん張る所存です。
あのお電話をくださったお客様。その後、お子様は鰻を嫌いになっていないでしょうか。もし叶うなら、新しくなったこの「やさしい鰻」を、ぜひもう一度お召し上がりいただきたいと願っております。
二宮店では、焼きの工程をガラス越しにご覧いただけます。これからも精進してまいりますので、今後とも「うな基」をよろしくお願い申し上げます。
うな基代表 筧